展示会の企画を考えるときのポイント
複数企業が出展する展示会の企画を考える際は、「結果の出る」展示会にするため、踏み込んだコンセプトメイクが重要です。特にBtoBでは、ターゲットとする顧客が決まっているため、ターゲットにあったコンセプトが求められます。展示会の企画を立案する際にどんな点に留意するか、プランニングのポイントを押さえてください。
目的を明確にする
展示会の企画で第一に考えるべきことは、展示会を開催する目的と目標をしっかり設定することです。展示会は、大きく分けて「PR型」「リード(交流)型」「商談型」の3種類があります。展示会を企画するときは、最初にどのタイプの展示会かを明確にします。
PR型
商品やサービスなどの紹介や認知度アップを目的にした展示会。認知訴求が目的なので、いかに多くの来場者に認知してもらうかが目標となります。
リード型
その場で商談に結び付かなくても、中長期的に顧客もしくは取引先としての関係を期待できるリード(見込み客、見込業者)を得るのが目的です。質のいい交流が目標となります。
商談型
見本を展示してその場で注文を受ける、商談に入るなど、営業活動に直結する展示会です。ビジネスの具体化が目的なので、受注数、商談数の確保が目標です。
費用対効果が重視される現在、展示会は直接実績に結び付く「商談型」か、中期的にビジネスに付与する「リード型」が主流になってきています。
ターゲットを設定する
目的・目標を定めると同時に、ターゲットの設定を行います。この場合のターゲットとは、「募集企業」と「誘致する来場者」の両方を指します。
BtoB型展示会の場合
募集企業ターゲットは、展示会テーマに添った商材、サービス、新技術などを持つ企業、来場者ターゲットは、展示会テーマに興味を持つであろう業種や企業の担当やバイヤーが当たります。
BtoB+C型展示会の場合
BtoB型の募集企業ターゲットのほか、一般来場者誘致に役立つアピールや、話題性を持つ企業もプラスで考える必要があります。来場者ターゲットは、BtoB型ターゲットのほか、展示会テーマに理解がある一般消費者です。
BtoC型展示会の場合
募集企業ターゲットは、展示会テーマに添った商材、サービス、新技術などを有し、一般消費者にアピールする話題性や商材を持つ企業、来場者ターゲットは、展示参加企業が商品、サービスのターゲット顧客層です。
会場選定の仕方が重要
展示会の成否を決める大きな要素が、会場の選定です。展示会開催に十分なキャパシティがあることはもちろん、設営・運営・集客のしやすさ、プロモーション展開の可能性など、多面的に考えて活用ポテンシャルの高い会場を選びます。
アクセス
様々なアプローチに対応するアクセスがポイントです。駅・バスターミナルからの距離、高速ICからの距離、駐車場キャパシティなどを確認します。
会場設備
大画面ビジョン、デジタルサイン、PAブース、運営用控室、搬出入用車寄せなどの会場設備は確認します。設営から撤収までの流れを考えて基準装備が充実した会場を選びます。
付帯設備
事前説明会やセミナーの開ける会議室、オープニングセレモニーやイベント用のスペース、打ち上げパーティに対応するレストランなどの付帯設備があると活用度は高まります。
周辺環境
宿泊施設が併設あるいは周辺にあると、関係者の宿泊先確保が容易になります。また、ショッピングモールが近くにあると、急な物資購入の際にも至便です。
集客力
ショッピングモール、映画館、水族館、レストラン街、イベントスペースなどがあり、施設自体の集客力が高い会場を選べば、注目度の高い展示会開催が可能です。
集客方法としてのセミナー
来場者の得となるイベントを開くと、集客アップが見込めます。セミナーを開催する場合は、講師選びが重要です。有名人やコアなファンを持つ業界著名人に依頼すれば、確実な集客につながります。
オープニングセレモニーの開催
開会の際、会場外でオープニングセレモニーを開くと高いPR効果が期待できます。特にBtoB+Cイベントの場合、セレモニーイベントは注目度が高く、イベントで興味を持ち、来場者になるケースも見込めます。
展示会を企画するときは、目的とターゲットを明確にします。そして、そのターゲットに対して、展示会当日だけでなく準備~アフターフォローまでの業務を徹底的に洗い出し、対応力の高いプランを考えることがポイントになります。