地方の特産品をPRしたいときに効果のある方法
地域の特産品をブランディングして全国規模で販売したいと考える地方団体や企業は、少なくありません。地域の特産品をブランディングするためには、さまざまな手段を用いて特産品をしっかりPR=認知訴求することが不可欠です。今回は、特産品をPRしたいときに効果のある方法をいくつかご紹介します。
物産展の開催、出展
物産展は、首都圏に特産品を紹介する最も基本的な方法です。首都圏の利用者数の多い施設(デパートなどの商業施設や駅などの公共施設)で物産展を開催すれば、多くの人にアピールすることができます。ここで注意したいのは、きちんと成果があがる開催場所を選ぶこと。有名デパートやスーパーの物産展は注目度が高い一方で、場所を提供する側の要求レベルも高く、特産品に相当の魅力や特徴がないと参加することができません。近年、「肉フェス」や「B級グランプリ」、「大学は美味しい‼」などテーマを絞ったイベント型物産展も増えているので、どこへ出展すればより効果的なPRになるか見極めることが必要になります。
プレスイベントの開催
商品がヒットする大きな要因は、メディアに取り上げられることです。商品自体の良し悪し以上に、「TVで〇〇が食べていた」または「雑誌の特集で紹介された」ということがヒットにつながったという例は枚挙に暇がありません。ではどうやってメディアに紹介されるか? そのために、メディアを集めてのプレスイベントを開催することは、1つの効果的なアプローチです。メディアは常にニュースを探しているので、新商品開発時に「試食会」「試飲会」などのプレス招待イベントを開催すれば、取り上げてもらう確率は確実にアップします。
ふるさと納税の活用
お得な納税方法として近年人気の「ふるさと納税」。「ふるさと納税」は自分の好きな市区町村を選んで寄付をして税金を控除してもらい、寄付した市区町村からお礼の品を受け取るシステムです。このお礼の品を地域の特産品にすれば、PR効果も得られます。選ぶ側は、より有利な寄付をしようとお礼の品を吟味するので、特産品をじっくり見てもらうことになるのです。「ふるさと納税」の話題を取り上げるメディアも多いので、媒体のシナジー効果も期待できます。
アンテナショップの活用
県や市が主に首都圏で展開するアンテナショップは、地方特産品のPRにぜひ活用したい場です。物産展と違いアンテナショップは常設店舗なので、じっくりリピーターを広げていきたい商品のPRにも向いています。物産展で地方の特産品を販売する場合、かなりの量が必要となりますが、アンテナショップなら比較的少ない量でも扱ってもらうことが可能です。またアンテナショップに置かれることで、県や市の特産品であることを全国に印象づけることができます。
広報大使の任命
有名人を広報大使に任命して特産品をPRしてもらうことは、比較的容易にできるPR手法です。有名人を任命すると、広報大使になったということがニュース性を持つので、メディアやSNSで取り上げられやすくなります。広報大使には名刺を用意して配ってもらうのが一般的ですが、名刺に特産品を盛り込むなどの活用方法も考えられます。有名人以外では、ご当地キャラクター(いわゆるゆるキャラ)を活用する方法もあります。ゆるキャラはイベントなど、オープンエリアでのPRに向いていますし、老若男女に訴求できます。
地域の特産品は、地元だけでなく地域の「外」にいる人に認知されて初めて地域の特産品となります。特産品としてブランディングするために、効果的と思われるPR方法を用いて、継続的にPRし続けることが大切です。