物産展の会場選びに押さえるべきポイント
物産展を開いたものの、費用だけ掛かってさっぱり売れなかったという話をよく聞きます。地方団体や企業などが物産展を開く際は、会場となる場所選びが成否をわける大きな要因となります。ここでは物産展を開催する会場としてはどんな場所が適しているのか、会場選びのポイントについて説明します。
多くの人が集まる場所を選ぶ
物産展が開かれる場所としては、大きくわけて以下のような場所があります。
- デパートやスーパーの催事場
- ショッピングモールなど商業施設の空きスペース
- 駅コンコースなど交通機関の商用スペース
- 高速道路のサービスエリア催事場
- グルメフェアなど期間限定のイベント会場
- 商店街のイベントスペース
- 区民プラザなど公共施設の空きスペース
物産展の会場として、これらの場所を検討する際には、何よりも「人が多く集まる場所かどうか」をしっかり見極めることが大事です。いくら施設が立派でも、人が集まらなければ商品は売れません。駅のコンコースなど人通りの多い場所なら、ワゴンを並べただけでも十分な売り上げが見込めるでしょう。
集客力のある商業施設や観光地に隣接した会場など人通りが多い場所も、来場者が偶然訪れる機会が多くなります。ここで気をつけたいのは、人の流れ方(動線)です。たとえ商業施設に隣接していても、催事スペースが動線から外れた位置にあれば、偶然に立ち寄る人は格段に少なくなります。ポイントは「多くの人が集まる」、「人の流れの中に位置する」場所を選ぶことです。
ターゲットが集まる場所を選ぶ
物産展の販売商品ラインナップを見て、「女性」や「若者」などターゲットが明確な場合は、そうした人が集まりやすい施設や街の会場を選ぶという方法も有効です。アクセサリーやスイーツ、コンフィチュール(ジャム)などが多い商品構成なら、表参道や原宿など女性に人気のエリアに会場を選定します。そうすることで売上が見込めるだけでなく、「原宿で売っていた地方特産品」という風に、エリアの持つ良いイメージが商品に加味されることも期待できます。逆に、会場に合わせて、「シニアの多く集まる場所だから、工芸品などシニア向けの物を」という風に商品構成をアレンジすることも可能です。
時期を考える
物産展を成功させるには、特産品のセールスポイントをよく考え、どんな人(ターゲット)に売れるかを予測して、ターゲットが集まりやすい時期を選ぶことが重要です。ファミリー層を狙うならGWの行楽地やサービスエリア、ショッピングモールの空きスペースなどが有効ですが、他社も同じように考えるので、繁忙期は会場を押さえることが難しくなります。人気のフェアーなどイベント規模によっては、1年以上前から予約が必要な場合もあります。良い場所を確実にキープするためには、早めに準備をしてください。
アクセスの良い場所を選ぶ
会場を選定する場合、来場者のアクセスや購入した商品の持ち帰りやすさも考えるようにします。特産品にかさばるものや重いものがあれば、宅配便の受付ブースを設置してその場で配送に対応します。手荷物が増えても持って帰りやすい駅近の会場やコンコース広場であれば来場者にとっては便利ですね。来場者が車で移動するサービスエリアなどでは、野菜や飲料など重量のある商品も購入されやすくなります。ユーザー側だけでなく運営側から見ても、資材や商品の運搬のしやすさを考えた立地で会場を選ぶことは重要です。
開催前後に過ごしやすい場所を選ぶ
物産展を開催する場合は、商品だけでなく人員の利便性も考慮する必要があります。遠方からスタッフや関係者が来るので、物産展の前後で食事や宿泊などをしやすい場所にある会場を選ぶようにします。ホテルやレストラン街が揃った複合施設なら、物産展開催前後を快適に過ごすことができます。
集客力、人の流れ、ターゲット層、時期、アクセスと、会場を選ぶ際のチェックポイントはいくつもあります。いずれも物産展を成功させるには重要なポイントなので、妥協せずじっくり良い会場を選ぶようにします。